今日の一句 (「分け入っても~」から本歌取り)
(ご飯を催促しにすり寄るネコを見て)
タダ飯を ねだる代わりに にゃーと鳴き
心の一句。
さて、種田山頭火の有名な句に、
分け入っても 分け入っても 青い山
というのがあります。
昔はじめてこの句を見た時、フリーダムな拍子の割に随分リアルな歌だなあと思ったものでした。
この歌を本歌に、日常をつれづれに詠んでみました。
ほおばっても ほおばっても 肉の山
(鍋いっぱいの肉の塊をご馳走にと振る舞われた時)
どこ行っても どこ行っても チャイどうぞ
(田舎・都会問わずどこに行ってもまずチャイ(お茶)が出される)
訳言っても 訳言っても また来てね
(滞在許可証の手続きのために移民局に行ったら追加書類を請求された時)
同じように友人にも詠んでもらいました。
餌やっても 餌やっても ネコの山
(道端のネコにいくら餌をあげても彼らは満足しないどころかさらに増える)
トルコの日常風景を日本の俳句の形に載せると、意外にも空気感がにじみ出るものなんですね。